副甲状腺ホルモン(PTH)の作用 109I25c
PTHの作用についてややこしいなーと思いましたので、まとめます。
まず、当たり前ですが、名前の通り副甲状腺から分泌され、血中Caの調節を行います。
具体的な作用としては以下のとおりです。
①破骨細胞の活性化により、骨吸収を促進
②腎尿細管(近位)にてP、水酸化物イオンの排泄を促進、また活性型ビタミンDの産生を促進
③腎尿細管(遠位)にてCa再吸収の促進
参照 病気がみえる 内分泌より
つまり、血中Caを上げて、血中Pを下げます。
しかしながら、骨芽細胞への分化を促進する作用もあります。
この、骨芽細胞への分化を促進する作用を利用し、骨粗鬆症の治療に、PTH製剤を用います。
結局、破骨細胞と骨芽細胞のどっちの作用を促進するんだということになりそうですが…。
持続的にPTHが分泌されている状態では破骨細胞が優位になり、骨吸収が促進されます。
しかし、間欠的にPTHを投与すると骨芽細胞の分化が優位に促進され、骨形成が促進されます。
ちなみに、甲状腺のC細胞(傍濾胞細胞)から分泌されるカルシトニンはCaもPも下げます。